建築設計業の気になる収入、労働環境は?

建築

「建築設計業ってぶっちゃけ儲かるの?」

「楽しそうだけど、収入が気になるね!」

うんうん、気になりますよね。

という事で建築設計業の収入事情を考えてみたいと思います。

私について少しお話しさせてください。

1社目がアトリエ系設計事務所で正社員として働き、

2社目では組織設計事務所で正社員として働きました。

現在は建設会社の建築設計部で働いています。

以上の経験から分かったことをお話しします。

建築設計業の収入、労働環境は?

「建築設計ってどれくらい稼げるのかな?」

「忙しそうなイメージだけど労働環境はどうなんだろうか?」

まずは、収入と労働環境について考えてみます。

ただし、収入、労働環境については企業ごとに千差万別のため、あくまでも私の経験上の話です。

アトリエ系設計事務所

アトリエ系設計事務所は低収入な事務所が多いです。

仕事というよりは修行という位置づけの事務所が多いからです。

なんなら、勉強させてあげているというスタンスの事務所もあります。

それに加えて、非常に忙しいところが多いです。

なぜなら、何パターンもプランを提案し、比較検討用のスタディ模型やパースをたくさん作り、検討に多くの時間を費やすからです。

デザインへのこだわり方が半端ないのです。

それだけに、素晴らしいデザインの建築を設計する事務所がたくさんあるわけですが、仕事として考えると効率は悪いです。

修行として考えないと精神的に参ってしまうかもしれません。

アトリエ系設計事務所に所属していた友人・先輩・後輩の話をまとめると、年収は20代半ばで250~300万円程度の人が多かったです。

低いですよね!?

アトリエ系設計事務所の始業時間は10時とか遅めの事務所が多いです。

夜は遅くまで働く激務な事務所が多いですね。

土曜日も仕事をしている事務所が多い印象です。

私も本当に仕事漬けでしたね。

組織設計事務所

組織設計事務所は規模にもよりますが、アトリエ系設計事務所と比較すると、収入に期待が出来ます。

また、新人教育制度、資格取得のための、サポートについても、より体制が整っていると考えて良いと思います。

労働環境もアトリエ系設計事務所よりはホワイトな事務所が多いと思います。

組織設計事務所の年収は一般企業と同等程度と考えて良いかと思います。

さらに資格手当もきちんと出してくれる企業が多いですね。

土日も比較的、休める事務所が多いですよ。

アトリエ系設計事務所での過酷な経験があったので、組織設計事務所での仕事は一度もつらいと思ったことがありませんでした。

ゼネコン、建設会社

ゼネコン、建設会社の方が、設計事務所よりも、年収が高い傾向があります。

工事費の方が設計費よりも受注金額が高いので、利益も確保しやすいのですね。

したがって、設計事務所よりも、ゼネコン、建設会社の方が給与が高い傾向にあります。

建設会社の勤務時間は設計事務所よりも早く始業は8:30という企業がほとんどです。

どんな人が建築設計に向いているの?

「建築設計の仕事をしたいけど、自分が向いているのか分からない。」

どんな人が建築設計に向いているのでしょうか?

建築が好き

建築設計は建築が好きじゃないと出来ない仕事です。

休日には最新建築、有名建築を視察したり、建築雑誌を読んで情報収集するなど、業務以外でも建築の事を考えられる人が望ましいと思います。

コミュニケーションスキルの高い人

一概には言えませんが、お客様の多くは建築に詳しくない一般人です。

意思疎通がうまく図れないと、出来上がった建築物を喜んでもらえない可能性もあります。

ゆえに、打合せでは分かりやすい言葉で、分かりやすく説明できる人、お客様の要望、本音を上手に引き出す能力が重要です。

細かい事が得意な人

近代建築の巨匠ミース・ファン・デル・ローエは「神は細部(ディテール)に宿る」という名言を残しました。

細かい部分にこだわってこそ、美しい建築が出来るのです。

したがって、細かい事を突き詰める、根気よく思考、作業できる人が向いています。

流行に敏感な人

建築にもインテリアにも流行があります。

いつまでも、過去の知識で設計をしていると古臭い建物が出来てしまう事になりかねません。

最新建築を視察したり、建築雑誌を読んだり、新しい建築材料の流行をチェックしたり、アンテナ感度の高い人が向いています。

もちろん、最先端の流行を抑えた上で、あえて、古き良きデザインを活かすのであれば、問題ない事は言うまでもありません。

建築設計の将来性は?

AIに仕事を奪われないか?

建築設計にAIはまだまだ導入されていません。

しかし、スーパーゼネコンの中にはAIによる建築設計の研究、実験を行っている企業もあります。

将来的にはAIが設計を行うレベルまで行くかもしれません。

が、まだまだ遠い未来の話でしょう。

すぐに建築設計という職業が無くなる事はありません。

経験、資格取得でキャリアアップ

定年まで勤めるにしろ、転職するにしろ、独立するにしろ、建築設計でご飯を食べていくためには、設計力の向上、知識の向上、建築士資格の取得は必須です。

住宅なら二級建築士でも十分ですが、より、社会的信用を得られる一級建築士の取得が望ましいと思います。

さらに、一級建築士「+α」の資格があると強いです!

一級建築施工管理技士、インテリアプランナーなどの資格があれば、強力な武器になるでしょう!

独立して自分の設計事務所を作る

資格を取得して、技術力、デザイン力を磨けば、起業する事も可能です。

建築設計事務所は比較的、低コストで起業できます。

建築士の資格と仕事用のパソコンがあれば独立できます。

最初はオフィスを借りなくても、環境さえ整えば、自宅でも可能です。

独立すれば、上司や会社の方針に合わせずに、自分のペースで仕事が出来ます。

波に乗れば、会社員以上の収入が大いに期待できます。

また、定年もありません。

まとめ

建築設計の収入、労働環境が分かりましたでしょうか。

本記事のポイントは

・建築設計業の収入、労働環境は?

・どんな人が建築設計に向いているの?

・建築設計の将来性は?

です。

建築設計者は一級建築士を取るのが望ましいと書きましたよね。

どうして、一級建築士が必要なのでしょうか。

その理由を、改めて、お伝えしていきたいと思います。

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