「仕事が忙しくて、一級建築士の勉強ができない。」
「合格する人は、いつ勉強をしたんだろう?」
私も何度も落ちたので、その気持ちはよくわかります。
働きながらの資格勉強は本当に大変です。
特に設計事務所は拘束時間も長く、勉強時間を確保するのに苦労しますよね。
一級建築士の学科試験を突破するためには、結局のところ、どれだけ勉強時間を捻出できるかが重要です。
目安としては1,000時間です!!
総合資格学院に通い、一級建築士に合格した私が、1,000時間の勉強が必要な理由と、勉強時間を確保する方法をお伝えします。
1,000時間の勉強が必要な理由
一級建築士の学科試験を突破するには「1,000時間」勉強が必要だと言われています。
もし、9月中旬から7月の学科試験まで勉強するとすれば、1日に3時間の勉強が必要になります。
1000時間/約320日=約3時間です。
なぜ、そんなにたくさん勉強しなければ受からないのか?
それはシンプルに出題範囲がとても広いからです。
そして、計画、環境・設備、法規、構造、施工の幅広い知識、専門的な知識が必要だからです。
意匠設計の仕事をしている人は計画や法規には強いけど、構造は苦手だという人も多いです。
また、構造設計者は計画や法規が苦手だったりします。
学科試験の問題数は
・学科Ⅰ(計画) 20問
・学科Ⅱ(環境・設備) 20問
・学科Ⅲ(法規) 30問
・学科Ⅳ(構造) 30問
・学科Ⅴ(施工) 25問
・合計 125問
です。
そして、合格基準点は例年90点前後です。
学科試験の6~7割程度は、過去問から出題され、合格するためには過去問を全て覚える必要があります。
残りの3~4割は新傾向問題が出題されますが、未知の問題なので、初見では中々解けません。
新傾向問題は法改正された部分や最新の設備などから出題されますが、範囲が広いため、対策が簡単ではありません。
幅広い出題範囲と知識に対応するためには、ただ単に記憶をするだけではなく、理解した上で、記憶する必要があります。
そして、人の記憶は繰り返し学習しないと、どんどん忘れていきます。
なので、記憶を定着するために何度もテキストを読み、何度も過去問を解く必要があるのです。
勉強時間を確保する方法
働きながら勉強時間を確保するのは難しいです。
合格する人は様々な工夫をして、勉強時間を捻出しています。
早起きして1時間勉強
朝、いつもより1時間早起きして、1時間勉強しましょう。
確固たる意志があれば起きられるはずです。
そして、早起きを習慣化してしまえば、ストレスにはなりません。
人は環境に適応していくからです。
むしろ、勉強しない日があると落ち着かなくて、ソワソワする位です。
夜よりも朝の方が良いのは、フレッシュな状態の方が集中力が持続できるからです。
夜は仕事でエネルギーを消費しているので、集中力が持続できません。
通勤時間に1時間勉強する
首都圏の人は通勤時間に片道1時間かけている人も多いと思います。
音楽を聴いたり、読書をして過ごす人が多いと思いますが、隙間時間も有効に使いましょう。
歩いている時間、乗り換え時間を除いたとしても電車内で片道30程度は勉強時間を確保できる人も多いのではないでしょうか。
往復だと1時間、勉強が出来ますね。
昼休みに30分勉強する
昼休みも30分間、勉強をしましょう。
細かい話ですが、お昼ご飯は持参して、買いに行く時間、食べに行く時間も削減しましょう。
その小さな積み重ねが大切です。
チリも積もれば山になるのです!
もちろん、疲れている時は昼寝をするなど、体を休める事も重要ですよ。
臨機応変に対応してみてください。
業務中の外出時にこっそり30分間勉強する
みなさんも仕事で、打合せ、現地調査などで、外出する事も多いと思います。
外出時に要件が終わったら、駅前のドトールで30分間、こっそり勉強しましょう。
もちろん、本当はダメですが、自分の未来のために割り切りましょう!
その小さな積み重ねが学科試験突破へ繋がるのです。
パチンコで遊んでいるならともかく、会社にも重要な資格の勉強なら会社も目をつぶってくれるでしょう。
休日は6時間勉強する
休日には6時間勉強しましょう!
資格学校に行っているのであれば、午前中は学校で勉強。
午後は自習室で夕方まで勉強しましょう。
これもルーティン化できれば苦にならなくなってきます。
出来る限り一級建築士に合格するまではプライベートの予定は我慢しましょう。
私も試験勉強中は、飲み会の誘いもほとんど断っていました。
終わったら好きなだけ飲めますから、将来の自分のために、強い決意を持ちましょう。
そうは言っても、時にはリフレッシュは必要ですよ!?
独学でも合格できるか?
一級建築士を目指す人は総合資格学院などの学校に通うか、または、市販のテキストと過去問を使い独学で勉強するかの、どちらかで勉強する事になると思います。
私は総合資格学院に通って受かりました。
私のおすすめは学校に通うという選択です。
なぜなら、学校の方が圧倒的に効率よく学習できるからです。
学校は過去問の分析、指導力、モチベーションのあげ方、想定問題のクオリティなどのレベルが違います。
また、同じ資格を目指す仲間と切磋琢磨できるのもモチベーションキープのために重要だと思います。
高いお金を払って通う価値があります。
また、高い授業料を払う事で、
「絶対に受からなければならない!!」
という覚悟を決められます。
学校へ払う授業料は自分の未来への投資です。
そのお金はしっかりと回収できると思いますし、お金以上のリターンも見込めます!
時間は有限です。
独学で何度も落ちる位なら、学校に行き、早めの合格を目指しましょう!
じつは、私もしばらくは独学で勉強していました。
しかし、独学だと分からない点を講師に聞く事が出来ません。
また、暗記は出来ても、理解できないという壁にぶち当たるのです。
結果、何年も落ち続けていました。
いま思えば、最初から学校に行っておけば良かったと思います。
時間を無駄にしないためにも学校をおススメします。
また、学校では定期的に模試を受けられます。
模試を請ける事により、
得意科目は何か?
苦手科目は何か?
自分の学力はどのレベルなのか?
が把握できます。
過去問だけ解いていれば受かるか?
過去問だけ解いていれば受かる?
答えはNo!!です。
私は総合資格学院の問題集、テキスト、トレトレ(トレイントレーニング)という3つの教材をメインで使用しました。
問題集は何度も繰り返し解きました。
そしてテキストで理解を深めました。
何度も言いますが、過去問だけ解いて暗記しても、暗記だけでは応用問題に対応できません。
必ず、テキストで問題の意味、本質を理解する必要があります!
電車内ではスペースが無いため、トレトレで勉強していました。
コンパクトな問題集なので、電車内では重宝しました。
毎日、トレトレを解いていたので、最終的には、ほとんどの内容を理解した上で、暗記できました。
結果として、私は学科試験に自信を持って臨むことが出来ました。
自己採点の結果も間違いなく受かっている点数だったので、安心でした。
学校に行った年は、安心して学科試験を突破出来ました。
まとめ
一級建築士、学科試験の勉強方法が分かりましたか?
本記事のポイントは
・1,000時間の勉強が必要な理由
・勉強時間を確保する方法
・学校か?独学か?
・過去問だけ解いていれば受かるか?
です。
学科試験合格後の、一級建築士の製図の勉強方法についても気になりますよね。
エスキスや製図は電車内では出来ません。
効率よく勉強する方法、勉強時間の確保についても
改めて、お伝えしていきたいと思います。